大使館TOP領事情報>大使館便り(第153号)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

平成27年 12月 4日
在ポルトガル日本国大使館

 

 

 《  目  次  》

 

1.東博史大使からのメッセージ

 

2.政治・経済関係

 (1)社会党政権の誕生

 (2)2015年第3四半期の雇用統計

 (3)「エプソン・ポルトガル社」創立25周年放

 (4)ポルトガル航空(TAP)の民営化

 (5)2015年第3四半期のGDP成長率(速報値)

 (6)6ヶ月物及び12ヶ月物短期国債の発行

 (7)10年物長期国債の発行

 

3.広報・文化関係

【イベント】

 (1)田中紅子氏による影絵ワークショップ

 (2)第15回広島国際アニメーションフェスティバルの開催

【報告】

 (3)ジョアン・パウロ・オリヴェイラ・イ・コスタ教授に対する旭日小綬章授与の決定

 (4)リスボン新大学における講演

 (5)ピアニスト天平コンサート“Piano Solo”

 (6)中井智弥 二十五弦箏ソロコンサート

【お知らせ】

 (7)広報文化班からのお知らせ

 

4.領事関係

 (1)在留届けに関するお願い

 (2)当館領事業務へのご意見募集

 

 

 

1.東博史大使からのメッセージ

 

 初冬の頃、皆様におかれましては、御健勝にて御活躍のこととお慶び申し上げます。

 今月号では、「最近のポルトガル内政の動き」、「日本・ポルトガル防災シンポジウムの開催」、「日本企業のポルトガルでの事業拡大」、「ポルトガル企業の日本進出」及び「日本文化関係行事」等について、御紹介いたしたく存じます。

 

●最近のポルトガル内政の動き

 ポルトガルでは、10月4日の総選挙で、連立与党(社会民主党と民衆党の連立)が勝利し、同30日には、コエーリョ首相による連立与党内閣が一旦発足しましたが、11月11日、同政権の「政府プログラム」が国会で否決されました。これにより連立与党内閣が暫定政権となったことを受け、カヴァコ・シルヴァ大統領は、経済界関係者、各党の意見を改めて聴取した後、同24日コスタ社会党書記長を首相に指名しました。同26日に新政権の就任式が行われましたが、同政権は社会党単独の少数政権であり、左翼連合及びポルトガル共産党等左派政党は閣外協力に留まりました。

 新政権は18閣僚からなり、政治力・実務能力を重視した布陣となっています。新政権は、前連立政権がトロイカ支援プロセスの中で推進してきた構造改革や年金削減、増税などの緊縮措置の一部撤廃の意向を示しており、今後も財政規律が維持されるのか等が注目される他、閣外協力の左派政党との調整も課題となっており、今後の推移に注目が集まっています。

 一方、コスタ新首相は、前リスボン市長で、3年前に訪日経験もあり日本には親近感を持っておられます。また、今回「企画・インフラ相」に就任したペドロ・マルケス新大臣は、ポルトガル・日本友好議連の前副会長で訪日経験もあり、これまで、日・ポ間の関係強化に尽力してきた方であることをお知らせいたしたく存じます。

 

●日本・ポルトガル防災シンポジウムの開催

 11月2日〜3日、本年が1755年のリスボン大震災から260周年、阪神・淡路大震災20周年に当たることから、リスボン市民の防災意識の向上のため「ひょうご震災記念21世紀機構」及びリスボン市の共催にて「日本・ポルトガル防災シンポジウム」が開催され、私も出席し挨拶しました。

 「災害の際の対応に関するセッション」では阪神・淡路大震災時の模擬映像の上映の後、「ひょうご震災記念21世紀機構」五百旗頭真(いおきべまこと)理事長による「大震災下の危機管理」に関するプレゼンテーションが行われました。また、「災害時のリスク・コミュニケーションに関するセッション」では 河田・同機構副理事長による「日本における津波リスクのコミュニケーション」に関するプレゼンテーションが行われました。また、この機会に「ひょうご震災記念21世紀機構」と「リスボン市」の間で「協力覚書」に署名が行われました。更に、11月3日には「ひょうご震災記念21世紀機構」と「ポルトガル(国家防災機構及びリスボン市)」及び「ギリシャの地震・防災関係者」の意見交換も行われ、私も出席いたしました。

 昨年11月の「ひょうご震災記念21世紀機構」関係者の当地来訪以来、「国」のレベルでも両国間の防災分野での協力関係が進展しており、本年3月に仙台で開催された第3回国連防災世界会議にロドリゲス内務大臣が出席し、今次防災シンポジウムにも国の防災当局者も出席しました。同シンポジウムは、昨年5月の安倍総理のポルトガル訪問に続いて、本年3月のコエーリョ首相訪日による両国首相相互訪問の成果のフォローアップとして位置づけられるものでもあります。更に、同シンポジウムには、国連防災機関(UNISDR)の欧州事務所のプログラムオフィサーが出席して、「仙台宣言」について説明し、第3回国連防災世界会議のフォローアップとしても重要な意義がありました。

 私としましては、今回のシンポジウムを契機として、日・ポ間の防災分野における協力関係強化の気運が醸成されたことを踏まえ、我が国が国連で提唱し、ポルトガル政府も共同提案国となる意向を示している「世界津波の日」(11月5日)を中心として、今後、日・ポ間の防災分野における協力関係強化を図る行事を実施することを検討したいと考えております。

 

●日本企業のポルトガルでの事業拡大の動き

 (1)ポルトガルにおける浮体式洋上風力発電事業への日本企業参画

 11月17日、「三菱商事」と「千代田化工建設」は、「ポルトガル北部のヴィアナ・ド・カステロ市沖合20kmの場所に合計25MWの浮体式洋上風力発電設備を設置するプロジェクトに対して、出資・参画する」旨を発表しました。総事業費は約160億円で、2018年の商業運転開始が予定されています。

 ポルトガルにおいては、既に「三菱商事」が太陽光発電事業に参入している他、一昨年より、「丸紅」が発電事業に参画しており、今回の発表によって、日本企業による「再生可能エネルギーを含めた発電事業」が更に拡大することになります。私としましても、ポルトガルひいては欧州のエネルギー分野での日本企業の活躍、更なる貢献を期待いたしております。

 

 (2)日本企業によるビッグデータを活用した最先端の加工用トマト栽培技術の開発

 11月11日、「カゴメ」は、「2015年3月より、日本電機株式会社(NEC)とビッグデータを活用した最先端の加工用トマト栽培技術の開発に着手した」旨のニュースリリースを発表しました。これは、トマトの世界的な需要増に対応するため、新たな農業技術の開発にICT(情報通信技術)を利用するものであり、気象・土壌等や灌漑・施肥等から得られる「データ」を活用し、最小限の資源投入(水・肥料など)による最大限の収穫量・品質の達成を目指しているものです。既に本年夏にポルトガルの試験農場で収穫量が大幅にアップする等の検証結果が得られたとのことです。今後、ポルトガルを起点として、EU、CPLP(ポルトガル語圏諸国共同体)諸国等にも日本企業によるこのようなプロジェクトが拡大していくことを期待したく存じます。

 

 (3)日本・ポルトガルの中小企業の海外進出を支援する協力覚書の締結

 11月3日、「日刊工業新聞社」と「idD(Plataforma das Industrias de Defesa Nacionais)」との間で、日本・ポルトガルの中小企業の海外進出を支援する協力覚書が締結されました。「idD」は、ポルトガル国防省の関係団体であり、国防省と取引のあるテキスタイル、金型、ICT、食品等を扱う中小企業約100社をまとめ、ポルトガル中小企業の海外進出支援に注力しています。「idD」に所属している中小企業の総売上げは、年間2000億円を超えますが、そのうち7〜8割は海外での売上げです。

 同覚書の締結に基づき、今後、「日刊工業グローバルビジネスサポート」は日本への進出を目指すポルトガル企業のために、「idD」はポルトガルへの進出を目指す日本企業のためにマーケットを探すことになるとのことです。私としましても、両社が取り組む支援事業によって両国の中小企業が、両国の市場進出につながるよう期待するとともに、当館としても支援の一助を担えればと考えております。

 

 (4)「エプソン・ポルトガル社」創立25周年(2.(3)も参照下さい)

 11月11日、「エプソン・ポルトガル社」の25周年記念式典、エプソン製品のショールーム「EPSON Experience」の開所式が、オエイラス市にある「Lagoas Park」で行われました。右記念式典に私とともに出席したパウロ・ヴィスタス・オエイラス市長は、私に対しても、オエイラス市経済に貢献しているエプソン社をはじめ特に「Lagoas Park」に所在する日本企業の活躍に謝意を述べるとともに、更なる日本企業による投資をはじめ、ワイン(特にCARCAVELOS酒)等農産物の対日輸出、日本人観光客の誘致、日本文化事業の開催、日本との姉妹都市交流の開始等の要望が示されました。

 

●ポルトガル企業の日本進出の動き

 JETROの協力により、近く、「1756 ポルトガル・ワイン社」と「オビオネ社」がいずれも大阪に事務所を開設する予定であることを御紹介したく存じます。

 

 (1)「1756 ポルトガル・ワイン社」は、2008年に設立された会社であり、赤ワイン、ポルト・ワイン、オリーブオイル等を中心に出荷しており、中国には既に広州(2009年)、瀋陽(2010年)に進出しています。本年末に同社社員が大阪に2〜3ヶ月滞在し、JETROの支援を得て、大阪に現地法人を立ち上げる予定ですが、同社は、既にポルトガル商工会議所やAICEP(ポルトガル投資振興庁)の支援も受け「鰹」の輸出を行っています。将来的には日本食関連商品や日本酒の輸入を手がけることも検討しており、来年は日本に焦点を当てた営業活動を行う予定とのことです。

 

 (2)「オビオネ社」は、1959年に設立された製薬会社で、主に原薬や医薬品中間体等を製薬会社に販売しており、JETROの協力を得て来年1月末に大阪事務所を開設する準備を行っています。2014年の総売上げ222億円のうち日本での売上げは約30%を占めており、同社にとって重要な市場となっています。なお、現在検討している大阪事務所開設は日本への初めての進出ではなく、1980年代後半から90年代初めまで一時東京に事務所を開設したことがあります。

 

●日本文化関連行事

 11月15日、「ピアニスト天平コンサート」、同20日、「中井智弥 二十五弦筝ソロコンサート」が開催され、私も出席しましたが、詳細については、3.(5)(6)を参照下さい。いずれも素晴らしい演奏でした。

 

 (1)オリエント博物館友の会年次晩餐会(日本の夕べ)の開催

 11月27日、オリエント財団博物館に於いて、同財団友の会が年次晩餐会を開催し、私も出席し挨拶しました。同晩餐会は同財団友の会が毎年1回チャリティー事業及び国際交流の一環として開催しているもので、本年は「日本」が対象国となりました。当館としても「和食」を提供したほか、折り紙やビデオ放映を通じた日本紹介を行い、「ポルトガル日本友好協会」が剣道、居合、剣舞等のデモンストレーションを披露しました。各テーブルには、「生け花」、折り紙の金色の「鶴」が置かれ、日本紹介の映像が大画面で流され、出席者は暫し日本文化に触れることができました。

 先月号でも紹介しましたとおり、10月20日、オリエント財団に対する外務大臣表彰伝達式を行いましたが、この友の会もモンジャルディーノ・オリエント財団会長との間で、改めて同財団との協力関係の強化を確認する良い機会となりました。「同財団友の会」からは、明年秋ごろを目途に、「訪日プログラム」を検討したいとの意向が示され、今後、ポルトガルから日本への観光客の増加につながることを期待しております。

 

 (2)第10回「武道・日本文化国際フェスティバル」の開催

 11月28日、リスボン近郊のローレス市において、第10回「国際武道フェスティバル」が開催され、ベルナルディーノ・ソアレス市長とともに私も出席し、挨拶いたしました。同フェスティバルが開催されたローレス市平和・友好パビリオンでは、ポルトガル日本友好協会の協力により、日本文化紹介スペースが設置され、南蛮屏風や浮世絵の大判の写真の展示、石庭をモチーフに造園した庭のまわりに、生け花、書道コーナー、鍼灸師によるリラックゼーション・コーナー等が設けられていました。

 「武道フェスティバル」では、弓道、空手、柔術、柔道、剣道、居合ぬき、棒術、相撲、少林寺拳法、合気道等が順次実演・披露されました。また、ポルトガル北部につたわるポルトガルの「棒術」も披露され、これ程多くのポルトガル人が武道を実践していることに大変感銘を受けました。共に観覧していたソアレス市長は、「今後は、経済、文化交流、観光分野等においても日本との交流を活発化したい」との期待を述べておられました。

 

 師走の12月に入りましたが、上記のとおり、ポルトガルでは、コスタ新政権が誕生し、今後も政治情勢の推移に注目する必要があり、その進展の状況を皆様にお知らせするように努める所存です。一方、「日本企業のポルトガルにおける事業拡大の動き」や「ポルトガル企業の日本進出の動き」が出てきており、この2年間に、安倍総理のポルトガル訪問とコェーリョ首相訪日という両国首相の相互訪問によって生じた両国関係の飛躍的拡大のモメンタムを維持しつつ、ポルトガルの新政権下においても両国関係の拡大に努めたく存じますので、引き続き皆様の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 寒さも増しており、皆様におかれましては、御自愛の上御活躍頂きますようお祈り申し上げます。

 

 

2.政治・経済関係

 

(1)社会党政権の誕生

 10月末に発足したパッソス・コエーリョ首相率いる右派連立政権(社会民主党・民衆党)は、国会に提出した「政府プログラム」が11月11日に過半数を占める社会党、左翼連合、ポルトガル共産党等の反対により否決されたため、就任僅か11日後に暫定政権となりました。これを受け、カヴァコ・シルヴァ大統領は、経済界関係者、各党の意見を改めて聴取した後、11月25日に社会党のコスタ書記長の首相指名を決めました。翌26日、大統領府でアントニオ・コスタ社会党政権(中道左派)の就任式(閣僚18名、副大臣41名)が行われました。

 

(2)2015年第3四半期の雇用統計

 11月4日、国立統計院(INE)は、2015年第3四半期の雇用統計について、失業率が11.9%(前期比増減なし、前年同期比1.2ポイント減)、失業者数が61万8800人、就業者数は457万5300人であると発表しました。

 

(3)「エプソン・ポルトガル社」創立25周年

 11月11日、「エプソン・ポルトガル社」の25周年記念式典、エプソン製品のショールーム「EPSON Experience」の開所式が、オエイラス市にある「Lagoas Park」で行われました。右記念式典には、東大使とともにパウロ・ヴィスタス・オエイラス市長も出席し、「エプソン・ポルトガル社」の25周年に祝意を表するとともに、オエイラス市経済に貢献するエプソン社をはじめとする日本企業に謝辞を述べられ、更なる日本企業による投資に期待が寄せられました。

 

(4)ポルトガル航空(TAP)の民営化

 11月12日、国有ポルトガル航空(TAP)の株式の61%をアトランティック・ゲートウェイ(Atlantic Gateway)社に譲渡する売買契約署名式が行われました。これにより、ポルトガル国籍のウンベルト・ペドローザ(Humberto Pedrosa)氏と米国籍のデービッド・ニールマン(David Neeleman)氏が新オーナーとなりました。マルケス・ゲーデス首相府・地域開発大臣は、TAPは差し迫った財政破綻に直面しており、航空機を飛ばせなくなる若しくは従業員の賃金が支払えなくなるという客観的な危険性があったと述べました。

 

(5)2015年第3四半期のGDP成長率(速報値)

 11月13日、国立統計院(INE)は、2015年第3四半期の実質GDP成長率(速報値)を前年同期比で1.4%(前回第2四半期は1.6%)、前期比で0.0%(前回第2四半期は0.5%)であると発表しました。

 

(6)6ヶ月物及び12ヶ月物短期国債の発行

 11月18日、ポルトガル国庫公債管理庁(IGCP)は、6ヶ月物及び12ヶ月物短期国債の入札を実施し、発行予定額(合わせて10〜12.5億ユーロ)を上回る総額15億ユーロを調達しました。落札平均利回りは6ヶ月物が▲0.018%、12ヶ月物が▲0.006%でした。

 なお、IGCPによれば、12ヶ月物の落札平均利回りについて、▲0.006%は過去最低水準であり、マイナスになるのは初めてのことになります。

 

(7)10年物長期国債の発行

 11月25日、ポルトガル国庫公債管理庁(IGCP)は、10年物長期国債の入札を実施し、9億9500万ユーロ(発行予定額は7.5〜10億ユーロ)を調達しました。落札平均利回りは2.4294%でした。

 

 

3.広報・文化関係

 

(イベント)

(1)田中紅子氏による影絵ワークショップ

 当地在住アーティストの田中紅子氏による影絵物語「KASSAKO JIZO(かさこじぞう)」が下記のとおり上演されます。詳細は,下記までお問い合わせ下さい。

 

日時:12月19日(土) 16:00〜、12月20日(日) 11:30〜

会場:Museu da Marionetaa

住所:Convento das Bernardas, Rua da Esperanca, n° 146, 1200-660 Lisboa

お問い合わせ:213 942 810 (Tel.)/ museudamarioneta@egeac.pt

予約:bilheteira.marioneta@egeac.pt

URL:http://museudamarioneta.pt/gca/?id=79&pais=&prod=5032

 

 

 

(2)第15回広島国際アニメーションフェスティバルの開催

 標記のアニメフェスティバルが以下の通り開催され、コンペティション参加作品を募集しています。応募要領等詳細は、下記URLをご参照下さい。

 

フェスティバル日時:2016年8月18日(木)〜25日(月)

作品応募期間:2016年2月1日(月)〜4月1日(金)

会場・住所:〒730-0812 広島市中区加古町4-17 JMSアステールプラザ 内

お問い合わせ:第16回広島国際アニメーションフェスティバル事務局

     〒730-0812  広島市中区加古町4-17 JMSアステールプラザ 内

     E-mail: hiroanim@hiroanim.org

     TEL (082)245-0245、FAX(082)245-0246/(082)504-5658

URL:http://hiroanim.org/

 

 

(報告)

(3)ジョアン・パウロ・オリヴェイラ・イ・コスタ教授に対する旭日小綬章授与の決定

 11月3日、平成27年秋の叙勲受章者が発表され、ポルトガルから、日葡交流史の専門家であり、ポルトガル日本友好協会長を務められた経験もあるジョアン・パウロ・オリヴェイラ・イ・コスタ・リスボン新大学人文社会学部教授が、旭日小綬章を受章した旨発表されました。

 旭日小綬章は、我が国と諸外国との相互理解と友好関係の促進に功績のあった外国人に対して授与される勲章の一つです。

 ジョアン・パウロ・オリヴェイラ・イ・コスタ教授は、ポルトガルにおける日本史研究の第一人者として学会をリードし、日本研究の発展並びに研究者間の交流に大きく貢献してこられるとともに、2001〜2005年まではポルトガル日本友好協会長としても様々な文化活動を通じ日本とポルトガル間の相互理解・友好関係の進展に一貫して尽力してこられました。

 この度、これらの功績が認められ、授与が決定されたものです。近日中に東大使より伝達式が実施される予定です。

 

 

(4)リスボン新大学における講演

 11月5日(木)、リスボン新大学政治・国際関係学部生徒会からの招待を受け、佐野参事官が「日本のイメージ―パブリック・ディプロマシー―(A IMAGEM DO JAPAO−DIPLOMACIA PUBLICA DO JAPAO))」と題した講演を行いました。

 講演では、佐野参事官の各国での経験をもとに、実務者としての見地から、世界が日本に対して抱いているイメージやその変遷、パブリック・ディプロマシー政策において重要なポイントについて、オリンピック招致活動における日本の戦略等を踏まえ説明しました。

 また、同講演に先立ち、広報文化班の小坂職員による書道ワークショップが開催されました。

 

 

 

 

(5)ピアニスト天平コンサート“Piano Solo”

 11月15日、オリエント博物館において、作曲家兼ピアニストの中村天平によるピアノ・ソロコンサートが行われ、音楽と映像が調和する「visions」やその力強くも感情豊かな演奏で満員となった会場を魅了しました。さらには、ゲスト出演したソプラノ歌手・フラメンコダンサー吉武萌とともに、ピアノとフラメンコの融合という新たなジャンルに踏み込む息の合ったパフォーマンスを見せ、会場を大いに沸かせました。天平は観客の度重なるアンコールに熱い演奏で応え、見応えのある素晴らしいステージとなりました。

 来場いただいた皆様、そして会場となったオリエント博物館に心より感謝申し上げます。

 

 

 

(6)中井智弥 二十五弦箏ソロコンサート

 11月20日、カスカイス文化センターにて、箏奏者中井智弥によるポルトガル初となるソロコンサートが開催されました。二十五弦箏という新たな可能性を秘めた和楽器から引き出される、繊細でときに激しい音色、そして優雅に流れゆくメロディーが会場全体を包み込み、観客は幾つもの楽器が折り重なっているかのような感覚まで与えるその演奏に聞き入っていました。今回の欧州ツアー最終公演となった同コンサートでも観客を魅了し、幻想的で優美な秋夜のひとときとなりました。

 足を運んでいただいた観客の皆様、共催団体である国際交流基金マドリッド日本文化センター及びご協力いただいたカスカイス文化センターに心より御礼申し上げます。

 

二十五弦箏の音色に包まれる会場

 

最後は会場全体がスタンディングオベーションとなる盛況ぶり

 

 

(お知らせ)

(7)広報文化班からのお知らせ

 今後、当館主(共)催による日本関連イベント開催に当たり、大使館便りに加えてEメールによる招待状やイベント情報の送付を希望される方は、こちらまでご連絡下さい。

 

 

4.領事関係

 

(1)在留届に関するお願い

 近年、海外で生活する日本人が急増し、このため海外で事件や事故等思わぬ災害に巻き込ま れるケースが増加しています。万一、在留邦人の皆様がこのような事態に遭われた場合には、日本国大使館や総領事館は「在留届」を基に皆様の所在地や緊急連絡先又は日本国内の連絡先等を確認して援護活動を行っています。

 当館でも、皆様に提出いただいた在留届により連絡先の把握を行い、大使館からの海外危険 情報や広報文化活動などの情報提供、緊急時の連絡網整備、安否確認に役立てているところです。

 このため、ポルトガル国内での転居日本への帰国他国への転出等、在留届の届け出事項 に変更が生じた後、引き続きこの大使館便りをご覧の方は、速やかにその旨を下記領事班あてにE-mailにてご連絡下さい。

 また、皆様の友人・知人で「ポルトガルに居住しているが、まだ在留届を提出していない方」 がおられましたら、届出を行うようご案内下さい。

 

(2)当館領事業務へのご意見募集

 当館では、領事サービスの向上を図るため、皆様からのご意見を募集いたしております。どのような些細な事柄でも結構ですので、ご意見・ご要望等があればお気軽に下記領事班あてにE-mailにてご連絡下さい。

 

 

在ポルトガル日本国大使館(領事班)

(EMBAIXADA DO JAPÃO)

 

住   所:Avenida da Liberdade、245-6 1269-033 Lisboa

T E L:21-311-0560

F A X:21-354-3975

E−mail:consular@lb.mofa.go.jp

 

 

 

 

 

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