大使館TOP領事情報>大使館便り(第139号)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成26年 10月 1日
在ポルトガル日本国大使館

 

1.東大使からのメッセージ

 

 秋分の日も過ぎ、秋もたけなわの今日この頃、皆様におかれましては、御健勝にて御活躍のこととお喜び申し上げます。

 

 今月は、「安倍総理ポルトガル訪問のフォローアップ」として、「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」へのベレーザ・シャンパリモー財団理事長の出席及び「大分市とアヴェイロ市の姉妹都市交流」を御紹介致したく存じます。

 

「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」へのベレーザ・シャンパリモー財団理事長の出席

 

 去る5月の安倍総理のポルトガル訪問の際の「共同コミュニケ」の中に、「女性のエンパワーメントに関する国際的行事の成功に向けポルトガルが貢献」とありますが、この具体的実現として、9月12−13日、東京において、「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」略称(WAW! Tokyo 2014)が開催され、ポルトガルからは、ベレーザ・シャンパリモー財団理事長が出席しました。

 これは、安倍総理ポルトガル訪問の際に、「シャンパリモー財団」を訪問された安倍総理からの直接の招待に基づくものです。

 同「シンポジウム」は、安倍政権の最重要課題の一つである「女性が輝く社会」を実現するための取り組みの一環として開催されました。クリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事をはじめ世界各国及び日本各地から女性分野で活躍するトップリーダーが出席し、日本及び世界における女性の活躍促進のための取り組みについて議論が行われ、議論の結果として「提言」(WAW To Do)も提示されました。

 ベレーザ理事長は、「分科会」において、ポルトガルにおける女性の活躍の現状や、「シャンパリモー財団」の設立の過程、同理事長が理事長に就任した経緯、「女性」の理事長としての活動等について発言しました。同「分科会」に出席された安倍総理からは、「シャンパリモー財団」に対する称賛の御言葉を頂いたそうです。

 また、同「シンポジウム」開催の機会に、「シャインウィークス」の一環として埼玉の城西大学での講演会が行われましたが,ベレーザ理事長はここで「女性の力で地域が輝く」とのテーマで講演されました。

 同講演では、御自身の経験をふまえ、ポルトガルにおける女性の地位の変化の経過について言及した後、「女性が輝く社会」を実現するためには、働く女性に対する「外部的な障害」(社会の古い慣習・考え方(女性差別・偏見)、社会や家族からのサポート体制の欠如)の除去が重要であるが、それに加えて、働く女性自身の「内なる障害」の除去(「もっと上をめざそう」との意識改革)の重要性を指摘されました。欧州委員会においても28名の委員の内9名が女性の委員になっていることに言及し,「女性がハイランキングな地位にいないことをもはや許さない社会」となるために、各国国民の大多数がこの意識改革に賛同するようになることを信じている旨言及すると共に、その意味からも今回の「安倍総理のイニシアティブ」による「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」の開催を高く評価する旨述べました。

 同講演会では、外国人の学生を含む多数の聴衆から質問が発せられ、極めて活発な議論が行われました。講演の後、自治体関係者、学生、地域住民との交流も行なわれました。

 また、城西大学の水田宗子理事長の招きで、大学の学長や研究機関の代表による世界的な女性のネットワークに参加し今後も交流を継続することとなりました。

 

 「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」略称(WAW! Tokyo 2014)は、「女性版ダボス会議」とも位置づけられ、来年も同「シンポジウム」WAWを日本で開催する旨発表されました。

今後は、日本政府としても、今次提言(WAW To Do)を「WAWムーブメント」として世界に発信、行動に移すこととしており、ポルトガルにおいてもこの面でもベレーザ理事長と協力して行きたいと考えております。

 

大分市とアヴェイロ市の姉妹都市交流

 

 安倍総理のポルトガル訪問の際の「共同コミュニケ」の中に「姉妹都市交流の促進」が挙げられています。

 この関連で、8月16日から20日まで、大分市 小出祐二副市長及び板倉永紀市議会議長一行がアヴェイロ市との姉妹都市交流の更なる発展を図るため同市を訪問されましたが、私も一行に同行しました。

 

 大分市とアヴェイロ市は1978年に姉妹都市提携を締結し、本年で36周年を迎えました。

 これまでにアヴェイロ市親善訪問団の大分市訪問、大分市長一行のアヴェイロ市訪問等の交流が行われてきています。

 先程述べたとおり、本年5月の安倍総理ポルトガル訪問の機会に発表された「共同コミュニケ」の中でも、「姉妹都市交流」の促進が謳われています。また、私は、本年3月には、同市を訪問し、エステヴェス市長を表敬しました。同市長から、「アヴェイロ市には、セラミック、自動車部品、紙・パルブ、農業機械等の中小企業が集積、ルノー・ボッシュの工場もあり、ポルトガル有数の産業都市であること、アヴェイロ大学を中心とする学術都市でもあり、同大学が民間企業とも協力していること、また、運河の美しい「水の都市」として観光業も盛んであり、これらの分野で日本との関係強化を図りたい」とのお話を頂きました。

 更に、7月にも、私は、アヴェイロ大学で開催された「デザイン国際学会」の機会に日本の研究者の方々と共にアヴェイロ大学の副学長を表敬し、その際にも同副学長から、「アヴェイロ大学では、起業のためのインキューベータ施設も有しており、研究開発や起業支援のため、日本の大学、日本企業との協力関係の強化を図りたい」とのお話を頂きました。

 

 私としましては、今回の大分市関係者のアヴェイロ市訪問を機に、これまでの人物交流に加えて、日本との経済関係の強化を図り、より厚みのある関係を築いて頂きたいと考え、両市の関係者に、特に経済・学術交流関係の強化を提案させて頂きました。

 今回の訪問を踏まえ、今後は、大分市におかれては、隣接している別府市はじめ大分県内の他市にも働きかけてアヴェイロ市との「経済・大学間交流」等を検討して頂けるものと期待しております。

 

 また、私は、両市の代表者に対し、「安倍総理のポルトガル訪問の際に、我が国は、CPLP(ポルトガル語圏諸国共同体)へのオブザーバー参加の意図を表明し、7月23日のCPLPサミットでこれが承認されたこともあり、今後、CPLP諸国における日・ポルトガル間の協力が期待されているので、将来の課題として、これらを念頭に置いて、姉妹都市交流を継続することについても検討して頂きたい」旨お願い致しました。

 

 これに対し、特に、アヴェイロ市側は、7月の東チモールでのCPLPサミットにおいて日本がCPLPのオブザーバー資格を得たことに対し祝意を表した上で、CPLP諸国における日・ポルトガル協力には大変大きい可能性が広がっているとし、アヴェイロ市もCPLP諸国内で研究開発や経済協力を実施しているところ、大分市をはじめ日本の地方公共団体や日本企業との協力関係を検討していきたいとの意図表明がありました。

 

 このように、安倍総理のポルトガル訪問以降、ポルトガル国内の地方公共団体、各大学・研究機関及びポルトガル企業関係者から、日本の大学・研究機関及び日本企業と協力して各種研究開発、貿易・投資の促進等経済関係の強化を図りたいとの要望が寄せられています。

 また、我が国がCPLPのオブザーバー資格を得たことは、地方都市においてさえ良く認識されており、CPLP諸国における特に日本企業との協力について関係強化の期待が高まっております。今後、この具体化の方途を探るべく皆様とも御相談致したく、御協力の程宜しくお願い致します。

 

 10月に入り、季節の変わり目となりますが、皆様におかれましては、ご自愛の上御活躍されますようお祈り申し上げます。

 

 

2.日本・ポルトガル・欧州連合(EU)協力に関する講演・討論会の開催のお知らせ

 

             (略)

 

 

3.政治・経済関係

 

【「新銀行」の役員交代】

 9月13日、ポルトガル中央銀行は、ベント「新銀行」CEOを含む執行役員の辞任を発表し、翌14日、新たにストック・ダ・クーニャ氏のCEO就任とカルドーゾ氏のCFO就任を発表しました。当地報道によると、ベント前CEOら旧役員の辞任は、「新銀行」の売却に関して早急な売却を目指す政府及びポルトガル中央銀行と対立したことが原因とされています。

 

 

【ユドヨノ・インドネシア大統領のポルトガル訪問】

 9月19日、カヴァコ・シルヴァ大統領は、同大統領の招待により当国を訪問したユドヨノ・インドネシア大統領と会談を行い、同日夜の晩餐会で演説をしました。カヴァコ・シルヴァ大統領は、インドネシア初代大統領による訪問以来54年振りとなるユドヨノ大統領のポルトガル訪問は、両国間関係の強化にとって極めて重要であると述べました。また、ASEANの中核で活躍するインドネシアとポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)の一層の緊密化も喜ばしいと述べました。

 

 

4.広報・文化関係

 

(イベント)

【田中紅子氏による“日本の子供の遊び”ワークショップ】

 下記のとおり、当地在住アーティストの田中紅子氏による“日本の子供の遊び”ワークショップが開催されます(要事前申込)。詳細及び申込は下記URLをご参照下さい。

 

日時:10月5日(日) 又は11月2日(日) 11:30〜12:30

会場:Museu do Oriente

住所:Avenida Brasília, Doca de Alcântara (Norte), 1350-352、 Lisboa

お問い合わせ: info@foriente.pt, 213 585 200

URL: http://www.museudooriente.pt/2141/brincadeiras-japonesas-para-criancas.htm#.VCKMjHyOL9g

 

 

【ブラジル日本文化福祉協会(文協)によるコーラスコンサート】

 下記のとおり、ブラジル日本文化福祉協会によるコーラスコンサートがリスボン市及びレイリア市にて開催されます。詳細は下記までお問い合わせ下さい。

 

・リスボン市:

日時:10月9日(木) 18:00〜

会場:Palácio Foz

住所:Praça dos Restauradores、 Lisboa

入場料:無料

 

・レイリア市:

日時:10月14日(火) 21:00〜

会場:Teatro Miguel Franco

住所:Largo de Santana Avenida Combatentes Grande Guerra、 Leiria

入場料:無料

 

お問い合わせ: contato@bunkyo.org.br

URL: http://www.bunkyo.org.br/ja-JP/

 

 

【2014年「日本の書展」ポルトガル展】

 「全国書美術振興会」、在ポルトガル日本国大使館及びグルベンキアン財団の共催により、「日本の書展」が開催されます。詳細は、下記までお問い合わせ下さい。

 

日時:10月10日(金)〜 12月28日(日)

※月曜及び12月25日は休館

会場:カルースト・グルベンキアン財団本館1F展示ギャラリー

住所:Av. Berna 45 A, 1067-001 Lisboa

お問い合わせ:cultural@lb.mofa.go.jp、 213 110 560(日本国大使館広報文化班)

 

 

 

【グルベンキアン財団における書道デモンストレーション】

 上記「日本の書展」の開催に合わせ、「全国書美術振興会」の市澤静山、師田久子両書家による書道デモンストレーションが下記のとおり開催されます。

 

日時:10月10日(金) 16:00〜16:30

会場:カルースト・グルベンキアン財団本館1F展示ギャラリー

住所:Av. Berna 45 A 1067-001, Lisboa

入場:無料

お問い合わせ:cultural@lb.mofa.go.jp、 213 110 560(日本国大使館広報文化班)

 

 

【Iberanime OPO 2014における日本文化紹介】

 アニメ、マンガ、コスプレ、ビデオゲーム他日本のポップカルチャーをテーマとしたイベント「IBERANIME OPO 2014」が以下のとおり開催されます。日本国大使館ブースでは、折り紙、習字、浴衣等の日本文化を体験いただけます。詳しくは、下記をご参照下さい。

 

日時:10月11日(土)10:00〜20:00、 12日(日)10:00〜20:00

会場:Pavilhão Multiusos de Gondomar

住所:Av. Multiusos, 4420-015 Gondomar

お問い合わせ:info@iberanime.com / 21 426 97 10

URL:http://www.iberanime.com/2014/index.html

 

 

【映画「Cordão Verde」の上映】

 当地在住の日本人映画監督、鈴木仁篤氏とRossana Torres氏の共同監督による≪Cordão Verde≫(2009) の上映が、第一回オリヴァイス短編映画際(Mostra de Curtas dos Olivais)において下記のとおり行われます。

 

日時:10月16日(木) 21:00〜

会場:Casa da Cultura da Junta de Freguesia dos Olivais

住所:Rua Conselheiro Mariano de Carvalho, 68 - Olivais Velho

入場:無料

お問い合わせ:21 853 35 27

URL:http://1mostracurtasolivais.wix.com/1mostracurtasolivais

 

 

【渡邊頼純教授による日欧経済関係などに関する講演会】

 慶応大学の渡邊頼純教授による日欧経済関係などに関する講演会が以下のとおり開催されます。講演は英語で行われます。詳細は、下記までお問い合わせ下さい。

 

講演タイトル:"Japan and Europe at a crossroad towards a new partnership: The Japan-EU Economic Partnership Agreement to enhance further deepening of the bilateral relations"

日時:10月27日(月) 13:00〜14:00

会場:ポルトガル・カトリカ大学(Sala D. Henrique, O Navegador, do Instituto de Estudos Políticos da Universidade Católica Portuguesa)

住所:Palma de Cima 1649-023, Lisboa

入場料:無料

お問い合わせ:cultural@lb.mofa.go.jp / 21 311 0560(日本国大使館広報文化班)

 

 

【水鳥真美・セインズベリー日本藝術研究所所長による講演会】

 リスボン大学において、セインズベリー日本藝術研究所(英国)の水鳥真美所長による講演会が以下のとおり開催されます。講演は英語で行われます。詳細は、下記までお問い合わせ下さい。

 

講演タイトル:"International Cultural Exchanges and Japan-Europe Relationship"

日時:10月28日(火) 18:00〜

会場:リスボン大学(詳細調整中)

住所:Alameda da Universidade 1649-004, Lisboa

入場料:無料

お問い合わせ:cultural@lb.mofa.go.jp / 21 311 0560(日本国大使館広報文化班)

 

 

【第二回日本語弁論大会】

 ポルトガル日本語教師連絡会議(日本語弁論大会実行委員会)の主催により、第二回日本語弁論大会が下記の通り開催されます。

 大会は、「初級」、「上級」、「特別クラス」の三部に分けて実施されます。詳細については、下記まで問い合わせ下さい。

 

日時:11月2日(日) 午後

会場:ポルト市アルメイダ・ガレット図書館講堂

住所:Rua de D. Manuel II - Jardins do Palácio de Cristal, 4050-239 Porto

参加者募集期間:2014年9月15日(月)〜10月15日(水)(予定)

お問い合わせ:jpspeechcontest@gmail.com / 939 790 111

URL:http://linguajaponesaemportugal.jimdo.com/

 

 

【「日本語能力試験」の開催】

 国際交流基金と日本国際教育支援協会の主催による「日本語能力試験」(JLPT)が下記の要領で実施されます。詳細については下記までお問い合わせ下さい。

 

日時: 12月7 日(日)

会場: Faculdade de Letras da Universidade do Porto(ポルト大学文学部)

住所: Via Panorâmica、 s/n 4150-564、 Porto

願書提出期間: 9月22日(月)〜10月9日(木)

お問い合わせ:jlpt.portugal@gmail.com(日本語能力試験実施委員会)

URL:http://www.jlpt-portugal.com/

 

 

(広報文化班からのお知らせ)

今後、当館主(共)催による日本関連イベント開催に当たり、大使館便りに加えてEメールによる招待状やイベント情報の送付を希望される方は、こちらまでご連絡下さい。

 

 

4.領事関係

 

【旅レジのご案内】

 外務省では,7月1日から海外旅行者向けに,外務省海外旅行登録「たびレジ」を実施しております。この制度は海外旅行者や出張者のような短期渡航者の方に現地での滞在予定を登録していただくことで最新の渡航情報などの提供や緊急事態発生時の対応に活用することを目的としているものです。登録は任意であり,外務省ホームページの専用サイトに必要事項(旅行日程,滞在先,連絡先など)を入力することで手続きすることができます。

 

旅レジ登録サイト:https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

 

 

【在外選挙人証の登録について】

 在ポルトガル日本国大使館では,在外選挙人名簿への登録申請を受け付けております。日本 国籍を有する20歳以上の有権者で,ポルトガルに3か月以上継続して居住している方は,在外選挙人登録を申請することができます。在外選挙人登録をすることにより,外国に住んでいても国政選挙に投票することができるようになりますので,該当される方は登録をお願いいたします。なお,申請の際にはパスポートが必要となります。本件申請に関して,ご不明な点などがありましたら当館領事班までお問い合わせください。

 

 

【在留届に関するお願い】

 近年、海外で生活する日本人が急増し、このため海外で事件や事故等思わぬ災害に巻き込まれるケースが増加しています。万一、在留邦人の皆様がこのような事態に遭われた場合には、日本国大使館や総領事館は「在留届」を基に皆様の所在地や緊急連絡先又は日本国内の連絡先等を確認して援護活動を行っています。

 当館でも、皆様に提出いただいた在留届により連絡先の把握を行い、大使館からの海外危険情報や広報文化活動などの情報提供、緊急時の連絡網整備、安否確認に役立てているところです。

 このため、ポルトガル国内での転居日本への帰国他国への転出等、在留届の届け出事項に変更が生じた後、引き続きこの大使館便りをご覧の方は、速やかにその旨を下記領事班あてにE-mailにてご連絡ください。

 また、皆様の友人・知人で「ポルトガルに居住しているが、まだ在留届を提出していない方」がおられましたら、届出を行うようご案内ください。

 

 

【当館領事業務へのご意見募集】

 当館では、領事サービスの向上を図るため、皆様からのご意見を募集いたしております。どのような些細な事柄でも結構ですので、ご意見・ご要望等があればお気軽に下記領事班あてにE-mailにてご連絡下さい。

 

 

在ポルトガル日本国大使館(領事班)

(EMBAIXADA DO JAPÃO)

 

住   所:Avenida da Liberdade、245-6 1269-033 Lisboa

T E L:21-311-0560

F A X:21-354-3975

E−mail:consular@lb.mofa.go.jp